こんにちは。
かんな接骨院代表の山崎です。
この記事は「湿布(シップ)についての豆知識その4(意外と知らない副作用について)」の続きです。
前回、薬の副作用の中でも「治療などに通常用いられる用量で起こる好ましくない反応であり、
薬物との因果関係があるもの」を「有害反応」と呼ぶ、というところまでお話ししましたね。
今回はその、シップの有害反応について、その特徴や原因、それから対策などをお話しさせていただきます。
ただ、シップの有害反応は、かなりの数が報告されてますから、代表的なもののみ書かせていただきますね。
珍しいものについては、あまり実用的ではないと思われますので、
興味がある方は他の情報サイトを検索してみてください。
では、お話しさせていただきます。
まずは全てのシップで発生する可能性のあるものからいきましょう。
◎有害反応1:かぶれ
まず、どんなシップでも発生し得る有害反応として「かぶれ」があります。
これはもう有害反応の代表格、みなさんもご存じであるかと思います。
「かぶれ」とは、皮膚炎のこと。皮膚が赤くなったり、かゆくなったりしますね。
その中でも、シップなど、何らかの物に直接触れたことよって発生するものは「接触性皮膚炎」と呼ばれます。
とにかく「シップに触れること」が原因ですから、シップによる接触性皮膚炎(かぶれ)は
どんなシップでも発生してしまいます。
個人差も大きいですね。かぶれやすい人とかぶれにくい人がいます。
ただ、やや私見が入ってしまいますが、以下のような条件が加わると、
接触性皮膚炎(かぶれ)の発生確率が更に高まると思われます。
◆接触性皮膚炎(かぶれ)を引き起こすと思われる条件
条件1.長時間貼っていたままにしておいた
条件2.汗をかいている、または、汗をかきやすい部位に貼った
条件3.皮膚が汚れた状態のまま、その上から貼ってしまった
条件4.テープ剤のシップであったため、しっかりと張り付いてしまっていた
条件5.温感シップ(唐辛子成分入り)を貼っていた
などなど。
どうです?、かぶれたことがある方、心当たりはありませんか?
では、次に接触性皮膚炎(かぶれ)をなるべく発生させないためのポイントを挙げさせていただきます。
まず、第一に「お肌を休ませる時間を設ける!」、これが一番のポイントです。
長時間貼れば、それだけ皮膚に刺激が加わり続けます。またシップ内に汗をかいたりもします。
全く貼らない時間を設けるか、もしくはそれが無理であれば、少しだけでも貼る部位をずらすのが良いでしょう。
また、皮膚とシップの間にガーゼを挟むと、接触性皮膚炎(かぶれ)になるリスクは
かなり抑えられますが、シップの効果は落ちてしまいますので、あまりおすすめではありません。
次のポイントとして、「皮膚が清潔な状態の時に貼る」が挙げられます。
「お風呂上り」や、「朝、外出する前」などがいいですね。
また、かぶれやすい人は、唐辛子成分が入っていますので、なるべく温感シップは使わない方がいいでしょう。
シップの材質については、テープ剤よりもパップ剤の方が刺激は少ないみたいです。
ポイントをまとめると以下のようになります。
◆接触性皮膚炎(かぶれ)をなるべく発生させないためのポイント
ポイント1.シップを貼らない時間を設定する(無理であれば、少しだけでも場所をずらして貼る)
ポイント2.お風呂上りや朝の外出前など、なるべく皮膚が清潔な状態の時に貼る
ポイント3.温感シップ(唐辛子成分入り)は避ける
ポイント4.パップ剤のシップを選ぶ(テープ剤は粘着力が強く、皮膚への刺激が強いため)
などなど。
かぶれは辛いです・・・。痒いんですよねー。
このブログを見ていただいた皆様の接触性皮膚炎(かぶれ)が減るよう、少しでもお手伝いできたならば幸いです。
さて、次の有害反応は・・・
と、ちょっと長くなってしまいましたので、続きはまた後で。
ではでは。
次の記事:「湿布(シップ)についての豆知識その6(有害反応とその対策2)」に続きます。
※実際のご使用にあたっては、製品により特徴・使用感等に違いがあります。製品の説明事項をよく読んでから使用してください。また、かぶれなどの異常がみられた場合はただちに医師に相談してください。