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湿布(シップ)についての豆知識その7(その他の有害反応)

こんにちは。

かんな接骨院代表の山崎です。

 

この記事は「湿布(シップ)についての豆知識その6(有害反応とその対策2)」の続きです。

その他のシップによる有害反応として、以下のものが代表的です。

 

3.臓器障害

代表例として胃腸障害が挙げられます。
シップの中に含まれているNSAIDsは、炎症時に体内でつくられるプロスタグランジン(以下、PG)の産生を
抑えることにより炎症を抑えているのですが(「湿布(シップ)についての豆知識その3」に出てきましたね)、
実はそのPGには「胃など消化管の壁の細胞に働きかけ、粘膜の保護を行う」などの働きもあるのです。

ですから、NSAIDsによってPGが抑えられると、炎症を抑えるのと同時に胃腸の障害も出現しやすくなるそうです。

 

たまにですが、接骨院へ来院する患者さんの中には、体中にNSAIDs入りのシップを貼っている方がいます。
お話しを聞いてみると、「病院で処方してもらったんだけど、1回使うと1袋終わっちゃうよ。」と・・・

え?、1袋って、そのシップですと7枚入りですけど・・・、全部貼っちゃうの?・・・
・・・あきらかに制限枚数を超えています。

そんな方には、「○○さん、病院や薬局で説明があったと思いますが、薬入りのシップって1回に貼る枚数に
制限があると思いますよ。今度よく聞いてみてくださいね!」と、
私の方からも注意を促したりさせていただいておりますが・・・

たくさんシップを貼った分だけ皮膚からNSAIDsが大量に吸収されますから、その分だけ臓器障害のリスクが高まります。
危ないですよ。

 

4.喘息(ぜんそく)

喘息(ぜんそく)の既往がある患者さんがNSAIDsを使用すると、喘息発作が誘発される場合があります。
昔からアスピリンという薬剤によって引き起こされることが多かったため
「アスピリン喘息(ぜんそく)」と呼ばれることもありますが、
現在ではNSAIDs過敏症と呼ばれているそうです。
喘息の既往がある方は勝手な判断で使用してはいけません。

 

5.妊娠期間中、授乳期間中

原則、NSAIDs入りのシップは使用してはいけません。

 

6.小児

シップの種類によって異なりますが、NSAIDs入りのシップの注意書きを読むと、
15歳未満の小児には使わないよう書かれているものが多いです。
小児への安全性が確立されていないものが多いみたいですね。

 

などなど。

代表的な有害反応は以上になります。

 

前にも述べましたが、接骨院でも負傷部位にシップを貼ることがあります。
たかがシップ、されどシップ!
かんな接骨院ではシップひとつとっても、十分に勉強した柔道整復師が
それぞれの患者さんに適したシップを選択し、貼っているのです!

 

今回はここまで。ではでは!

 

次の記事:「湿布(シップ)についての豆知識その8(湿布の上手な貼り方)」に続きます。

 

※実際のシップご使用にあたっては、製品により特徴・使用感等に違いがあります。製品の説明事項をよく読んでから使用してください。また、かぶれなどの異常がみられた場合はただちに医師に相談してください。