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湿布(シップ)についての豆知識その11(湿布をカットしてから貼ってみよう2)

こんにちは。
かんな接骨院代表の山崎です。

この記事は「湿布(シップ)についての豆知識その10(湿布をカットしてから貼ってみよう1)」の続きです。

今回は皆さんにシップの「カットしてから使う方法」+「固定材料」としての貼り方をお教えします。

考えてみれば、シップもテーピングと同じく「お肌に貼るもの」ですから、
貼る時の力の方向を工夫すれば、関節の動きを制限することができます。

かんな接骨院では、わたくし山崎が考案したこの方法を「シップによるテーピング」、
略して「シッピング!」と呼んでいます。

・・・と、言いたいところですが、私以外、スタッフは誰も呼んでくれません。

まあ、確かに、ネーミングセンスが無いのは自覚していますがね・・・。
寂しいもんです。

それでは、気を取り直してー、いってみましょー!
いくつかの「シッピング」の方法をお話しさせていただきます!
今回はパップ剤を用いて説明します(白くて見やすいですからね)。
テープ剤も基本は同じです。

あ、それとですね、今回の方法は、シップを少し引っ張りながら貼りますので、
お肌の敏感な方には向いていませんので注意してください。
(テーピングなどですぐかぶれてしまう方は実施しないでくださいね)

1.指に使う場合

縦に4等分、または2等分して、短冊状のものを使うことが多いです。

写真は4等分したものです。

この短冊状にしたシップを引っ張ってみると、ビヨーンと良く伸びます。

見てください、この張力・・・、利用しない手はありませんね。

これを指に貼るのですが、たとえば、指をケガして「脹れているから圧迫しながら貼りたい」とか、
指を動かすと痛いので「指の動きを制限しながら貼りたい」などの場合は、
下の写真のように、短冊状のシップをグルグルと指に巻き付ければOK!

シップを少し引っ張りながら巻き付けることにより、患部に圧迫力が加わります。
(引っ張り過ぎて循環障害を起こさないように注意してください!)
また、全周に巻き付けることにより指が動きにくくなるため、運動を制限する役割もあります。

また、貼り方を工夫することにより、目的の運動方向のみの制限も可能です。

指先でクルッと1周させてから、指の背面を通り、手首に向かって引っ張りながら貼っています。
このように貼ると「指を曲げる方向のみ制限する」ことができます。

2.親指の腱鞘炎(けんしょうえん)などに使う場合

縦に2等分した短冊状のシップを引っ張りながら貼っても良いですが、
指の部分をはがれにくくするためには、以下のような形状なんていかがでしょうか?

まず、縦に2等分した短冊状のシップの端に縦の切れ込みを入れます。

切れ込みの部分に親指を通して、あとは引っ張りながら手首に向かって貼っていきます。

このように貼ることで、親指を曲げる動きや手首の動きを、少しだけ制限することができます。

もうひと手間加えても良いかなーって思う方は、角の部分をカットしたり(下の写真)、
周囲に切れ込みを入れてから貼ってもいいかなーと思います(はがれにくくなります)。

3.手首に使う場合

手首のてのひら側に貼りつつ、手首の背屈(甲の方向に曲げる動き)を少しだけ制限する方法です。

1枚のシップに、このように切れ込みを入れます。

手の甲にクロスするように貼ってから、反対側を腕の方向に向かって引っ張りながら貼ります。

この写真では、手の甲側でシップが重なっていますが、重なっていない方がはがれにくいですね・・・。
ごめんなさい。

以上のように、ほんの一例ですが、シップにはテーピングと同じく動きを制限させる効果も期待できます。

ただし、シップによる動きの制限は、他の正式な固定材料と比べると劣りますので、
強い固定を望む場合は、テーピングなどのしっかりとした固定材料を使ってくださいね。

「シッピング」は、あくまでも「シップのおまけ」くらいで考えていただけるといいかなと。

今回はここまで。ではでは!

 

次の記事:「湿布(シップ)についての豆知識その12(湿布をカットしてから貼ってみよう3:シップで切り絵)」に続きます。

 

※実際のシップご使用にあたっては、製品により特徴・使用感等に違いがあります。製品の説明事項をよく読んでから使用してください。また、かぶれなどの異常がみられた場合はただちに医師に相談してください。